じき要領覚えます。

我孫子に、かねてから目をつけていたお店がある。


名はコ・ビアン。
イカラな洋風の建物で、耳をすませばバイオリンの音色が聞こえてきそうな粋な雰囲気である。
しかし敷居は高くなく、サイゼリヤとタイマンを張っても片腕で勝つぐらいの良心的な価格。
たまたま我孫子で昼飯を食うことになったのでこれは好機と思い、その店に入った。


席に着いて、注文する。
俺はここで重大なミスを犯したことに気づいていない。
カルボナーラを食べたかったのに、間違ってナポリタンを頼んでしまったのである。
正確に言うと、ナポリタンを、卵と生クリームを使ったカルボナーラと取り違えていたのである。
注文した品が来た時にはすでに遅し。
萎える。


さらに、フォークが家のと同じものであることと、トイレにて、人が近づいたら便器の蓋が勝手に開くタイプであることに気づく。
もう萎え萎えである。
バイオリンの音色も聞こえない。


でも味と人はよかったからよし。