鯨と鯆。

ところで私はどのような理由で四国お遍路をしているのか。
主に下記の3点を挙げる。


①オーバーホール
マイナスイオン
ゾロアスター






ホテルのトイレで今日一日のルートを確認する。
今日はキツいことを確認し、 そういや毎日キツいことを思い出した。

用を済ませ、トイレットペーパーをふと見ると、血がついている。
血…?



無視を決めこんでさあ張り切って参りましょう!
今日は32番札所禅師峰寺から!







午前中までに36番まで打つことができた。順調順調。
今日もお菓子やら何やらを接待してもらい、本当に感謝…。
当たり前のことが当たり前じゃないことが、頭ではなく心で理解しかけている。
ありがたいなあ。




で、36番を出ようとした時に、折り畳み自転車に金剛杖を括りつけた女性を発見。


そこで俺は思い出した。
1番札所霊山寺の方が言っていた。



「3日位前にも折り畳み自転車やのに金剛杖買われた方がいましたわ。なんやフックでぶら下げるとかなんとか」



この人だ。
俺は用意周到な人も居るもんだと感心していたんだ。
そしてたぶん絶対変人だろうなと。
早速挨拶すると、いきなりバナナを差し出された。



「バナナは必須です」



なんか出端をくじかれたぞう…。
そして話してみると、詳しくは書けないけどやはり唯ならぬ人らしいぞう…年上だぞう…。


遍路について軽く情報交換をして、彼女と別れる。


いやあ、あんな変わった人もいるんだなあと思いつつ、先を急ぐ。




36番より先はかなり悪路らしく、60km程を輪行で電車を使うことにする。
これが正攻法だと先の方も言っていたが、背徳感は残る。
まあ今日だけは休息日として許そうよ、お尻から血も出てることだしさ。



自転車を解体し、輪行袋に入れて電車に乗り込む。
さすがに珍しいらしく、色んな人に話しかけられる。


と、何駅か過ぎた頃に見覚えのあるすがたが…。
先の姐御だ!姐御!



で、途中まで一緒に行くことに。
詳しく話を聞くと、彼女はテント寝袋なしで野宿してたり、次の寺の場所を把握していなかったり、かなり破天荒タイプの人間だった。

用意周到だと思っていた自分が間違っていた。


彼女は12番札所あたりのド山道で、夕暮れに宿もなく途方に暮れていたところ、
野良猫に懐かれじゃれあっていたら、おばあさんが現れて家に泊めてもらったらしい。その猫ごと。


いやいや…そんなん日本昔話だったらそのおばあさんに喰われるか猫に喰われるかだよ。
しかもその猫に好かれ過ぎて、88番まで終わったら家に持って帰るんだと。



あと、どこかの寺で凧師?の方と知り合って、彼女の凧を作ってもらうんだと。
意味わからないでしょ?凧師って何?




本当に変わった人だなあと思うも、やはり面白い…。
もっと面白エピソードを聴きたいが、目的の駅で別れる。
さようなら、たぶんまたどこかで会うことでしょう。





今日は中村駅の民宿で一泊!



晩飯はうどん!普通!